撮影第2弾は香川県・小豆島へ。スタッフ総勢7人で行く2泊3日の取材旅行。この3日間で、本誌のおよそ6割の取材・撮影をするのですから、かなりのハードスケジュールです。事前に打ち合わせを何度も重ねた上での撮影となりました。グリーンの実がじょじょに赤紫色に熟しはじめた10月末に行われました。

小豆島へは、高松から高速フェリーでおよそ30分。ここまでくると、これまで準備してきたことがいよいよ始まる、という緊張感とわくわく感で胸が高まります。それにしても、気がかりは天候。地中海のイメージが強いオリーブは、やっぱり青空でなくては! ところが到着した高松は、少々曇り気味でした。驚いたことに、フェリー小豆島に近づくと、空気全体がこうばしいごま油の香りがするのです! そう、小豆島は、ごま油の生産が全国のトップシェア、そのうえ醤油の生産も有名です。豊な島です。

撮影の舞台は、
道の駅 小豆島オリーブ公園。約1,000本のオリーブの木に包まれ、オリーブの生産、販売、オイルをはじめとするオリーブの実をつかった商品の試作、研究などを行っていて、観光客も自由に訪れることができます。到着してまず始めたのは、撮影場所探し。公園中をひと通りまわり、このシーンはここを背景にと、ひとつひとつ決定していきます。そんなとき、アートディレクターの山内さんが、ふとブルーの錆びかけたドラム缶を発見。表面にたまた雨水を避けると、なんとも味わい深い色と質感です。「ここを何かに使えるに違いない!」と候補に選ばれました。そして、結局本誌にも採用が決定。どのように使われたかは本、を見てからのお楽しみ!

つづいて、「マイオイル」づくりの撮影に。黒く熟した果実だけを選りすぐって、ビニール袋にいれてぐちゅぐちゅと1〜2時間もみ続けたのちに、ペットボトルをつかって濾過すると、自分でもかんたんにオリーブオイルができるのです。庭で育てたオリーブの木に実がたくさんついたら、ぜひお試しください。